ある日突然、「わたしは地上の全ての人、そして全ての動物を滅ぼすつもりである」と、にわかには信じられないようなことを神から告げられた男がいました。
聖書に記されたその男の名は、ノアです。
当時、神のもとを離れてしまった人間たちは地上であらゆる悪を行い、神は人間を創造したことを悔やみ、地から消し去ることを決めました。
しかし、ノアだけが神の目から正しい人であったので、神はノアに箱舟を造り、ノアの家族と各種類の動物のつがいをその箱舟に乗せ、やがて来るすべてを消し去る大洪水に備えるように命じました。
その箱舟のサイズは長さ150メートル、幅25メートル、高さ15メートル。これは大変な大きさです。
ちなみにこの比率30:5:3は黄金比と呼ばれ、最も安定した比率として現在も用いられています。
その神の御告げを受けた後、ノアはすぐに行動します。
ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように行った。(創世記6・22)
「命じられた通りに」という表現はその後何度も記されています。
それほど、ノアが神の言うことに従順に従ったことが分かります。長い年月を経て箱舟が完成した後、神の予告通りに大洪水が地上を襲いました。
その結果、箱舟に乗ることのできたノア一家と各種類の動物のつがいたちだけが生き残ることができました。
21世紀の現在でも、造船には2、3年はかかると言われていますが、重機や電動工具が存在しない時代、箱舟の製作には莫大な時間、労力、そしてコストがかかったことは想像に難くありません。
またその間、不道徳を謳歌する他の人間たちには、ノア一家の行動はまったく不可解に映り、彼らは非難や嘲笑の対象になっていたでしょう。
しかし、ノアは神に命じられたことをコツコツとひたむきに形にしていきました。
そのノアの姿勢を神は喜び、大洪水の後に、「生めよ、ふえよ、地に満ちよ。」とノアと息子たちを祝福し、その後の繁栄を約束しました。
ここに、人の神への従順と、それに対する神からの祝福が見られます。神は、私たちの従順さを喜びます。それは、まさに親と子供の関係のようです。
素直に親の言うことを聞いて欲しい、と親が願うのは、子が立派に育って欲しい、という親心があるからです。神もまた、私たちに従順であって欲しいと願っています。
神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。(ローマ人への手紙8・28)
神ご自身が私たち一人ひとりに素晴らしい計画を用意してくれているという大きな前提があるからこそ、私たちはその計画に従順になることが可能になります。
神は良いものを与えてくれるので、従順になるとは、その良いものを受け取るということです。
「神実現」は、神が用意している計画に、従順になることです。神から計画が与えられそれに従順に従うという、神と人との共同作業の結果が、大きな成功を生み出します。
鈴木陽一






































